WSET Level3 Online受講・受験記

JSAワインエキスパートの筆者がWSET Level3に挑戦します

合格

その後、更新がしばらくできなかったが、無事にPass with Distinctionで合格した。

TheoryがPass with Distinction、TastingがPass with Meritだった。感覚としては筆記が全然ダメだったので意外。

 

やはり試験合格だけならOnlineがコスパ最強だということが実証されたものの、ワインのテイスティングを体系的にやったり、仲間を増やすという意味では通学も良かったかもしれない。ただ私は、毎週青山まで行くのが精神的にきついと思ったので、やはりOnline一択だが・・・。

 

WSETでの勉強を通じて、断片的な知識の蘊蓄ではなく、ワインを体系的に他人に説明できるようになった(しかも英語で)のは非常に大きなアドバンテージになった。特に、高いワインだけじゃなくて、安いワイン(ボリューム)についても、栽培から醸造まで一通り語れるようになったのは財産であり、世界が広がった。

 

次のレベルであるDiplomaは、乗り越えるべきものが多すぎて、正直今の仕事と両立できないので、ワインの試験勉強はここで打ち止めにしたい。

中だるみ

最終試験が10月と結構先ということもあり、テイスティングも型が分かったので、最近は教科書を粛々と読み込みながら、オンラインの選択式問題をやっていくルーチンになりつつある。。

 

とはいえ、今日ようやく教科書の全範囲を読み終わった。ただ、JSAの知識を復習した感じに過ぎないので、記述式の問題に対応できるかというと怪しいところ。Youtubeの関連動画を見ながら、もう一度教科書を読み込む作業が必要になりそう。

受講3週目

3週目にしてブドウ栽培・ワイン醸造テイスティング技術、フランス・ドイツ・オーストリアハンガリーの学習が終わった。通学だと8週目ぐらいに相当するところまで来たので、自分のペースで進められる独学にして良かったと思う。どうせ試験は10月なのだから、早いうちに1周して、スキマ時間で2周・3周として理解を定着させたいと思う。論述試験もあることだし。

 

最初のブドウ栽培・ワイン醸造とは打って変わって、産地については、ソムリエ試験の知識があるからすんなり先に読み進められる印象。ちなみに、ハンガリーのトカイワインのテイスティングは「必修」とリストされている。ソムリエ試験では、トカイワインは「プットニョシュ」に関する記述が全削になるなど、割と軽視されていた印象があったので、とてもためになった。

今はイタリアを勉強しているが、北部イタリアで、トレンティーノ・アルト・アディジェに多くの紙幅を割かれているのが意外だった。ソムリエ試験ではほぼスルーだった気がする。逆に、フランチャコルタのあるロンバルディアには全く触れていない。欧米圏ではロンバルディアはあまり人気がないのだろうか。

 

国内資格・国際資格を両方勉強することで、日本市場と国際市場の力点の違いみたいなものが薄っすら見えたような気がして面白い。日本ワインが国際的に必修になる日は来るのだろうか。まだまだマイナーだと思う。それでもWSETでSakeのプログラムがちゃんと設定されているのはすごいことだと思う。世界に誇るべき快挙。

系統的テイスティング

WSETの試験ではJSA同様にテイスティング試験がある。両者は基本的なところは似ているが、アプローチが大分異なるように思った。

まず、

外観⇒香り⇒味わい⇒評価

という順で見ていくというところは同じであるし、選択する用語も多くは共通している。

しかしながら、JSAは選択式回答なので、用語を覚える必要がない。また、香りの特徴も「果実・花・植物」「香辛料・芳香・化学物質」の2カテゴリーから、複数を選択するので、正直、当て勘というか、何となく品種を頭で想定しながら、正解の蓋然性が高いものを選択していくようなアプローチだったと思う。

一方のWSETは、回答項目・用語全て頭に入れていかなければならない。また、選択式ではないので、文章のフルコメントとして書かないといけない。品種を当てる項目はない。そしてアプローチも系統的で、香りの要素だったら

第1アロマ(ぶどう由来・アルコール発酵)⇒第2アロマ(MLFや酵母や樽)⇒第3アロマ(酸化・瓶熟)のそれぞれについて、順に回答していく。第1アロマしか取れなければ、シンプルなワインだ、といった感じである。

そんなこんなで、例えばこんなコメントを回答することになる。

The wine is pale lemon. It has a medium(-) intensity and it is youthful. The simple aromas are of apple, grapefruit, pear, honeysuckle and blossom. It is dry with high acidity, low alcohol and light body. It has a medium flavor intensity and short finish.The simple flavors are of apple, pear and grapefruit. It is acceptable. Drink now: not suitable for further ageing.

文章はテンプレートであっても、フルコメント(しかも英語)でワインを評価できるようになるというのは、ちょっと格好良い。ワインアプリのvivinoでも、外人がこんな感じのレビューをよく投稿している。彼らもWSET仕込みなのかもしれない。このような国際的なワインの共通言語を体得できることのメリットは非常に大きい気がする。すごいぞWSET。

続・教科書を読み込んだみた感想

まだ全体像を把握できていないが、ブドウ栽培~ワイン醸造のWhy?How?がしっかり記述されている印象。例えば、フレッシュさを際立たせたい品種ではマロラクティック発酵(MLF)は行わない、など。

JSAで問われるのは、「MLFは、リンゴ酸を乳酸菌の作用で乳酸に変えて、風味をまろやかにする。以上」ぐらいの感じで、あとはAOCや年代・人物名をひたすら覚えるという感じであったので、結構違っている印象。

教科書を読み込んでみた感想

プログラムが始まるのは来週の土曜日からだが、毎週のリーディング課題が大量なので、早めに教科書を読み進めることとした。平日フルタイムで働いているので、普通に結構大変な量であることが分かりつつある。。

 

最初はブドウ栽培からだが、JSA教本との違いが早くも如実に出ている。ブドウの木の部位とか、ブドウの発育に影響を与える様々な要素を詳述している。JSAだと、ブドウの実の部位の名称とか、一年の生育サイクル、仕立て方の違いは覚えるけど、この辺りはあんまりカバーしていなかったので、知識の補完になって有難い。

ちょうど今日、勝沼にブドウ畑を見に行く予定なので、良いタイミングでの勉強となった。

 

それにしても、園芸に関する英単語をあまり知らないことを如実に感じる。。

 

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オンラインコースのダッシュボード

今日、WSET本部から、登録が完了したとのメールが到着したので、早速アカウントを開設してみた。

 

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これがダッシュボード画面。

隔週ごとに、リーディング課題、動画教材、小テストが体系的にまとまっている。

第1週は教科書の4~10章を読むよう指定されており、ノンネイティブからすると結構なボリューム。留学していたアメリカの大学も、こんな感じでオンライン上に大量のリーディング課題や宿題が上がっていた。あのキツかった記憶を思い出す。

 

毎週青山に通って3時間座らなければいけない面倒に比べてば、自分のペースで2ヶ月の詰め込みで一気に終わらせるこのコースは自分にあっていそう。

とりあえず、教科書を読み込もう。